ブランドインキュベーション
韓国で初回販売までにかかる期間
韓国で最初の一件を売るまでの日程を決めるのは、手を動かす日ではなく待つ日です。工程ごとの作業日と待ち日を分けた表、営業日と暦日の足し方、書類の期間を決める五つ、並行して回せる区間、急ぐときに変える順番をまとめました。

海外から韓国に入り、最初の一件を売るまでの日程を決めるのは手を動かす作業ではなく、待つ時間です。原稿を書く、画面をつくるといった作業は人を増やせば前倒しできますが、書類を出して回答を待つ時間や、荷物が国境を越えてくる時間は縮みません。ですから順番は、重要な順ではなく待ちの長い順に組みます。
工程ごとにどれくらいかかりますか
日程を書き出すときは欄を二つに分けます。自社の担当者が動く日と、渡したあとに回答を待つ日です。下の作業日は例として置いた値です。待ちの欄には数字を入れていません。品目と受付先によって変わるためで、この欄は次の章で問い合わせて埋めます。
| 工程 | 自社の作業日 | 渡したあとの待ち | 待ちを数える単位 |
|---|---|---|---|
| 売り方と名義を決める | 営業日3~5日 | — | — |
| 書類の確認と提出 | 営業日2~4日 | 受付先の案内による | 営業日 |
| 売り場を開く | 営業日1~2日 | 売り場ごとに回答が違う | 営業日 |
| 韓国語の画面をつくる | 営業日10~15日 | 確認1~2回 | 営業日 |
| 在庫の発送と通関 | 発注は半日 | 輸送と通関 | 暦日 |
| テスト注文と初回販売 | 営業日2~3日 | — | — |
ここで二つの言葉を一行で説明します。通関 — 荷物が国境を越えるときに書類と現物を突き合わせる手続きです。売り場 — 商品を置く場所のことで、多くの出品者が一緒に入るチャネルの場合もあれば、自社でつくる直販サイトの場合もあります。この表で暦日で動く行は在庫の一行だけで、ほかはすべて営業日です。
営業日と暦日はなぜ分けて数えるのですか
制作や受付を担う側は営業日で答え、荷物の動きは暦日で進みます。営業日25日は暦で5週間です。この違いを踏まえずに足すと、一か月のつもりの計画が実際には五週間になります。表をつくるときは、すべての欄を暦日に直してから足します。
韓国には週末のほかに祝日があり、長い伝統的な連休が入る週は事務所と物流倉庫が同時に休みます。休みが何日でいつになるかは年によって変わります。日程を固める前にその年の韓国のカレンダーを開き、計画した区間の中に休みが何日入っているかを数えて足してください。
受け取った納期が営業日で書かれていれば、5で割って週数に直してから暦に載せます。もっと簡単な方法もあります。見積書や受付の控えをもらうときに「何日」ではなく「何月何日」で書いてほしいと伝えれば、この計算を相手が代わりにしてくれます。
書類にかかる期間は何が決めますか
書類側の日数を決めるのは自社ではなく品目です。同じ箱に入っていても、どの区分に入るかで手続きが変わります。下の五行を先に問い合わせれば、前の表の空いていた待ちの欄が埋まります。
| 期間を決めるもの | 何を確認するか | どこに聞くか |
|---|---|---|
| 品目の区分 | この品がどの区分に入るか | 通関を任せる先 · 所管機関の相談窓口 |
| 検査や届出の対象か | 試料を出して結果を受け取る必要があるか | 所管機関の案内窓口 |
| 韓国語表示の義務 | 外装に何をどの言語で書くか | 同じ窓口 |
| 販売の名義 | 国内に売る主体をどう置くか | 税務 · 法務の相談窓口 |
| 売り場ごとの要件 | その売り場が求める書類の一覧 | 入ろうとするチャネルの案内資料 |
五行とも聞けば答えが出るもので、一行あたり半日で済みます。回答をもらったら、根拠になった文書の名称と確認した日付を一緒に書き留めておきます。あとで書類を出すときに同じ箇所を探し直さずに済みます。
期間が延びるのはどこですか
延びる原因の多くはやり直しです。よく引っかかるのは四か所です。
一つ目は、名義が決まるのが遅いことです。誰の名前で売るかが決まらないと、書類も売り場も始められません。二つ目は、表示事項の確定が遅れて外装をつくり直すことです。印刷した箱は直せませんし、貼る表示で代えようとしても、その文面がもう一度確認を通ります。
三つ目は、画面の素材を韓国語向けにつくり直す必要があることです。本国で使っている画像に文字が焼き込まれていると翻訳だけでは使えず、元ファイルを開いてつくり直します。四つ目は、往復一回ごとに一日が上乗せされることです。時差と翻訳が挟まると、一度聞いて答えをもらうのに二日が過ぎます。往復が十回なら2週間です。聞きたいことをまとめて一度に送ると、この欄がいちばん大きく縮みます。
どこを並行して回せますか
| 待っているもの | その間に並行して進めること |
|---|---|
| 書類提出の回答 | 韓国語の商品情報の原稿 · 価格構成の計算 |
| 検査の結果 | 売り場ごとの要件の整理 · 必要書類を集める |
| 売り場開設の回答 | 画面素材の制作 · 配送と問い合わせ対応の文面づくり |
| 輸送と通関 | 画面の登録 · テスト注文の手順確認 |
並行できない箇所は二つです。名義が決まる前に書類は出せませんし、表示事項が確定する前に外装は印刷しません。この二つさえ守れば、ほかはすべて先に進めて構いません。前の工程が終わってから次に進む形だけで通すと、暦は一か月以上長くなります。
急ぐときは何から変えますか
| 順番 | 変えること | 減る待ち | 代わりに払うもの |
|---|---|---|---|
| 1 | 開く売り場を一か所にする | 売り場ごとにつく要件と回答 | 初回の販売量が小さくなります |
| 2 | 最初の品目を一つにする | 品目ごとにつく書類と表示 | 品ぞろえが薄くなります |
| 3 | 初回在庫を航空便で少量にする | 輸送の暦日 | 一個あたりの輸送費が上がります |
| 4 | 画面を一枚から始める | 制作と確認の回数 | あとでつくり直します |
| 5 | 国内にすでにある販売主体を通す | 法人を立てる区間そのもの | 条件をすり合わせる時間 |
削る一覧に入れない欄が一つあります。書類と表示の確認です。ここを飛ばすと荷物が国境の手前で止まり、そのときにかかる時間は最初から確認する時間より長くなります。1番と2番は戻しやすい選択なので先に使います。5番は暦がいちばん大きく縮みますが、販売条件を組み直すことになるので最後に検討します。
今日やること
売りたい品目を一つ選び、その品目が韓国でどの確認手続きの対象になるかを、所管機関の相談窓口に問い合わせる文面を今日送ってください。何でできていてどう使うものかを三行書けば足ります。この回答一つで暦のいちばん長い欄が決まり、問い合わせを送るのに必要な時間は一時間です。


